6月20日 日曜日 曇り
 夏が近い。
 イギー氏はハイパーアクティブな状態に向けて推移しつつある。

 イギーよ。
 どうしてお前はそうやって一日中風呂場の戸を引っ掻いているんだ?
 風呂場に軟禁されているのがそんなに不満なのか?
 外に出たって何も良いことはないぞ。
 実際、代われるものなら代わってやりたいくらいだ。
 なあ、イギーよ。
 いいかげんにあきらめたらどうだ?
 大差はないんだよ、イギー。
 どっちみちオレたちの魂は限りある命の中に軟禁されているんだから。

「わが同胞よ。汝、そもなんでふにかくは激しく扉を掻き給ふや?」
「我利我利我利我利」
「汝、囚はれの蜥蜴なる身を嘆くや?」
「五里五里五里五里五里」
「あはれなるかな、方丈の隠者よ。衣食足って猶礼を知らぬは心無き鳥獣にも劣れるものぞ」
「舎利舎利舎利舎利」
「嗚呼、愚なるかな……」

 ってなわけで、終日蟄居。
 トカゲになれたらいいと思う。
 できれば電話番号のないトカゲがいい。
 それでも読売の拡販はやってくるかもしれない。
 でも、大丈夫、ハンコも持っていないし、拇印を押そうにもオレには指紋が無い。


6月21日 月曜日 曇り
 引き続き蟄居。
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長者番付/ビル・ゲイツ氏が5年連続トップ 孫氏も34位
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 米経済誌「フォーブス」が恒例の世界長者番付を発表した。トップは5年連続でマ
イクロソフト社オーナーのビル・ゲイツ氏で資産総額は約900億ドル、2位は米投
資家ウォーレン・バフェット氏の36億ドル。

 その他、4位にコンピューター・ソフトのスティーブン・バルマー氏、5位にデル
・コンピューターのマイケル・デル氏など、ハイテク関係の創業者が上位を占めた。
 日本人では、消費者金融・武富士の武井保雄会長が78億ドルで24位、サントリ
ーの佐治敬三会長が67億ドルで33位に入ったが、注目されたのはソフトバンクの
孫正義氏、資産を一挙に3倍に増やして64億ドルで34位に登場した。
――(毎日デイリーメールより)――

 なるほどね。
 ビルのために祈ろう。
 神よ、富める者にも心の平安が訪れますように。


6月22日 火曜日 雨 
 午前中、後楽園に出動。
 H氏よりエンソニックとギターを譲り受ける。
 本郷3丁目「ミュン」にてベトナム料理。
 美味いのか不味いのか判断がつかない。
 というよりも、美味いという感覚は実在するのだろうか?
 ときどき、疑わしくなる。
 錯覚なんじゃないのか?
 それとも、人々は単に気取って「美味い」とか「不味い」とか言っているだけなんじゃないのか?

 いや。
 そんなことはあるまい。
 間違っているのはたぶん私の方だ。
 私が単に味覚音痴だということなのだろう。
 でなければ、食欲を恥じているのだ。
 中年思春期のオヤジ拒食だ。
 あるいはオレはどうかしているのかもしれない。
 鬱病の人間は何を食っても味がしないのだそうだが、ってことはオレは食鬱なのか?

●石原東京都知事、講演で「憲法破棄論」
 「改正条項が厳しくてこのままなら絶対変えられない。破棄してもっといい憲法を作ったらいい」。東京都の石原慎太郎知事は22日、都内であった在日米国商工会議所主催の昼食会で講演し、「憲法破棄論」をぶった。4月の知事就任直後に開かれた都の「憲法の日記念講演会」では「九条を棚上げにしても時代に合わせて書き足すことは必要」などとソフトに語っていたが、400人近い外国人の聴衆を前に、「本音」が口をついて出たのか。
 この発言は講演後の質疑で、「もし朝鮮半島で何か起きた時などに、日本が軍事的に参加できるように憲法を変えるべきか」という外国人からの質問に答えた。「良い質問だ」と受けた石原氏は「米国は(日本の)憲法を変えさせないために、国会の3分の2の議決と国民投票という改正条項を作った。だが、破棄すると(国会で)決議すればいい。憲法に破棄という条項はない」などと語った。さらに「自国の利益を考えると全部米国に任せるわけにはいかない。もっと自主性を持って軍事行動をできるようにすべきだ」と、持論を展開した。
――以上、ASAHI-COM(22:31) より引用

 「憲法に破棄という条項はない」
 って、これ詭弁だよなあ。しかも、出来の悪い。
 これがアリだとしたら、あらゆる脱法行為がアリでしょ。
「道路交通法に信号曲解を禁ずる規定はない」
 てなことで赤信号を「進め」に解釈するのもアリですか?
 というより、そもそも国会の地位自体が憲法に基づくものなわけでしょ?
 その国会が憲法を否定できるんですか?
 できるんだとしたら、立法機関が法治主義を自己否定するわけで、それって、クーデターじゃないんですか?

 なんだかなあ。
「野球のルールブックに審判殺害を禁止する条項はない」
「『借りる』とは言ったが『返す』と言った覚えはない」
 サッチーみたいだ。

6月23日 水曜日 曇り一時雨
 巣鴨。
 帰宅後、銭湯。

 ここのところ「テレホーダイ」の時間に影響されて夜昼が完全に逆転している。
 それでアドレナリン分泌が減少傾向になっているのだろうか。
 注意したい。

 ネットのホームページを渡り歩いていると、素人さんの中に秀逸な書き手がゴロゴロいることに驚かされる。
 実際、ネットの中には、そこいらへんの雑誌記事なんかよりはずっとレベルの高いページがいくらでもある。
 そういうページを作っている人たちは、表現力、発想力、企画力、執筆量、取材力どれをとってもプロはだしの書き手なのだ。
 正直な話、「かなわない」と思うページもある。

 では、どうして彼らはプロにならないのか?
 難しい質問だ。
 確実に言えるのは、プロのライターとアマチュアのライターを分かつのは、筆力や才能ではないということだ。
「じゃあ、何なんですか?」
 うーむ。
 答えにくいなあ。

 でも、まあ、勢いですから答えをさがしてみることにしましょう。
 インターネットの中には、食っていくための仕事をきっちりこなした上で、余暇時間にプロはだしのライティングをこなしている人がいっぱいいます。
 彼らはどうしてプロにならないのでしょうか。
 答えは簡単。仕事をやめないからです。
 えっ?
 答えになっていない?
 そんなことないと思うよ。
 実際、たとえばそこいらへんの編集者さんの中にだって能力的には筆一本でイケる人たちはゴロゴロいるんだから。
 彼らが筆一本で立とうとしないのは、職業がら、筆一本でやってる人たちのみじめったらしさをよく知っているからに過ぎません。
 だって、彼らはエリートですからね。
 結論。
 つまり、プロのライターになる上で最も不可欠な資質は「一般の仕事がつとまらない」ってことなんですね。
 いかがでしょう?
 面白かったでしょうか?
 私は面白くありません。


6月24日 木曜日 曇り
 午前10時、慈恵医大病院に出動。
 相変わらず病院は病人だらけだ。
 誰も彼もつまらなそうな顔をしている。
 同じ病院でも国立小児病院とはえらい違いだ。
 あそこの患者たちは、病人ではあっても生き生きしている。
 子供という人たちはたいしたものだ。

 子供たちは、じっとしていることができない。
 病気の子供でさえ、カラダが動く範囲で、チョロチョロししたりキョロキョロしたりしている。
 見事だ。
 きっと、成長過程にある人間は、巨大な好奇心に衝き動かされている存在なのだろう。

 しかしながら、この場合、逆は必ずしも真ならずだ。
 つまり成長過程にある人間が巨大な好奇心を持っているということが事実であるにしろ、では強力な好奇心を抱いている人間の精神が必ずや成長しているのかというとそうではないのだ。
 いい大人が好奇心の奴隷になっているのだとしたら、そいつは頓馬だ。
 さらに言えば「好奇心を失わない人間はいつまでも若さを保てる」というお話も、広告代理店由来の俗説であるに過ぎない。
 連中は消費に結びつくタイプの好奇心を賞揚すべく世論をミスリードしている。
 それだけのことだ。

「私はもう好奇心のカタマリだから」
 みたいなことを言うおばさんは、あるいは自分の若さをアピールしているつもりなのかもしれないが、単に自らの品のなさを露呈しているに過ぎない。
 世に言う「少年の心」も同断だ。
 いいトシをぶっころがした男が「少年の心」を持っていたりするのは、率直に言って、みっともない。
 未熟ってだけのことじゃないか。
 ……って、ムキになってこういう事を言っているオレはガキっぽいだろうか?


6月25日 金曜日 雨
 おっと、TBS「ニュース23」の「異論反論objection」(←「いん・はんん」のがRの発音だったりするところがしみじみと恥ずかしいですね)のコーナーが「熟女戦争」を取り上げている。
 紹介している街の声は、
「面白いけど……」
「ついつい観ちゃうけど……」
 みたいな半否定が半分。
 残りの半分は
「バッカじゃないの」
 といった冷ややかな声。
 うううううむ。
 本当だろうか?
 これって、編集抜きでマジにこういう結果だったのか?
 オレの観るに世間はもっと面白がっていると思うし、サッチーに対してマジで怒ってるおばさんだってけっこういると思うぞ。
 まあ、街を歩いている素人さんが、テレビの人にマイクを向けられるとつい気取ってしまう気持ちはわからないではない。
「えー、アタシ、ああいうのには興味ないなあ」
 ってな調子でさ。
 
 それはそれとして、筑紫さん、今さらコトここに及んでこの話題を「熟女戦争」という切り口で扱う神経がどうかしていると思いますよボクは。
 この問題は、「オバサンの口喧嘩」という地点からはとっくの昔に逸脱していて、いまや「サッチー問題」という社会学的心理学的精神医学的ならびに政治的商業的マスメディア論的および球界的民放地方局編成方針的な問題に発展している。
 その程度のことがわからないのだろうか?
 それともトボけているのか?
「熟女戦争」というふうに、ぜひ問題を矮小化したい意図があるんですか?

 で、筑紫さんは最後に
「私どもの番組はこの騒動を一回も扱ってないし、これからも扱うつもりはないんですが、いずれにしろこういう問題が……いかに大きな興味を持たれているのかということが……色々と勉強になりました」
 てなことでまとめていた。
 なるほどね。
 高級料亭の板前が100円餃子を食べてみました式の感想だな。
 つまり、あんたのとこの上品なニュース番組はこういう下世話なネタはやらないってわけだ。
 あーあ。
 筑紫さんの世代のジャーナリストの限界はおそらくこのあたりにある。
 つまり、彼らはジャーナリストという稼業が一種の特権階級ないしは聖職(社会悪と闘うペンを持った闘志?)で、しかもニュースに優劣(政治経済ネタが社会ネタより地位が高いとかさ)があると思い込んでいるのだ。
 まったく。
 そういえば、筑紫さんは、例のオウム報道の時
「今日、TBSはある意味で死にました」
 とか言ってたっけなあ。
 ってことは、あんたは死者に取り付いている蛆虫なのか? ある意味で。

 筑紫翁 ツースリーから ボール球

 ま、フォアボールにしたって、デッドボール(畜生道のワイドショー)よりはマシってことなんだろうけど。ある意味で。
 ふん。
 ある意味で、か。
 ある意味では実にイヤな言葉だな。
 

6月26日 土曜日 雨
 広末涼子初登校
 だとさ。
 大手三紙は夕刊一面で報道。

「騒がれて気の毒だ」
 という声もあるが、わざわざラジオで「登校宣言」だかをしているんだから自業自得だろう。
 なんでも前日、事務所から各報道機関に「正門前7時半集合」という連絡があったんだとか。
 けっ。
 プロモーションだな。
 それにしてもヒロスエのあのしゃべり方はなんとかならんのか?
 無声音を強調する発声(特にSの音がうるさい)……っていうか、口の開き方が不自然だから母音が響かないのかもしれないが。
 帰国子女とかにありがちな発音だな。
 自分のしゃべっている日本語が英語っぽく聞こえるとうれしいってことなのか?
 それとも方言かくしか?
 あるいは人を小馬鹿にしているのか、利口ぶっているのか。
 ってことなら
いっそ早稲田はヒロスエのために小利口学部とかを新設したらどうだ?
 キャンパスは事務所の一室。
 学生はヒロスエ一人。
 教授は……筑紫翁あたりにやらせたらいい。
 一時間目は「利口そうなしゃべり方について」
 「ラ行」の発音を英語のRの発音に……とか。


●五輪一時予選日本ラウンド第一戦、日本VSネパール
 9-0で快勝。
 柳沢が2点。
 ホッとした。
 とはいえ、ここまで内容が一方的だと、どこをどう評価して良いやら見当がつかない。
 日テレの中継はCMもはいらず一応は合格点といったところ。解説のセルジオさんも、今日はあんまりキビしくなかった(←トルシエがいないからか?)。
 遠藤のロングシュートは大変に素晴らしい。あの長さのシュートをああいうふうに撃てるMFは貴重だと思う。ボンタン中ラン(死語?)が似合いそうな風貌もよろしい。
 途中出場した市川クンはヤバい。なんだか休養前とは別の選手みたいにヘタに見える。アガっていただけならいいんだけど。


※夕刻、Windows95が頓死。
 トラブルの原因は、前回のトラブルの時にDirect Xのドライバをアンインストールした(けどなんだかゴミが残ってた様子)ことか、でなければ、ビデオカードを換えたにもかかわらず、以前のカノープスのユーティリティーをアンインストールしていなかったからなのか。
 あるいは、何らかのコンフリクトなのか?
 わからない。
Windows98インストールの結果は、前回と変わらず。相変わらずI/Oデータのドライバをインストールすると起動しない(というより、起動途中に画面がカタまる)。
 しかし、どういうものなのか、寝ている間に夢の中で考えていたのだろうか。突然目覚めた。
 というわけで、一応一件落着。
 本当はこの後に「欲をかいてWindows98のインストールを試す→頓死→Win95を再々インストール」といった各種ドタバタ(もちろんシステムディレクトリを削除した後にクリーンインストールしました)があったりするのだが、もう書きたくもない。
 こぼれ話。
 M社の社員であるK氏との会話。
オダ:「しかしこの"safeモード"という言い方はちょっと問題ですよね」
K氏:「は?」
オダ:「だって、このモードはサードパーティーが作ったドライバやらハードウェアやらを無効にするものなわけでしょ。ってことは、マイクロソフトは他社製品をデンジャラス呼ばわりにしてるってことになりませんか?
K氏:「そうですね。でも、自社製品も排除してますよ。IEとかは」
オダ:「うーむ。IEも信用してないわけですね」
K氏:「一番信用してないんじゃないかなあ」

 うーむ。
 確かに、IEって、立ちあがるといきなり自分の分のメモリを占有しにかかって、しかも作業を終えても解放しなかったりするとことか、ちょっと地上げ屋じみてるしなあ。
 まあ、photoshopほどじゃないけど。
 寝よう。
 っていうか、もう日曜日の朝だけどさ。