7月30日 日曜日 晴れ
 独身生活10日目に突入。
 順調にやせている……と思う。
 だって、ロクに食ってないわけだし。


7月31日 月曜日 晴れ
 「たけしのTVタックル」という番組を(途中からだけど)観た。
 あきれた。
 マトモに(つまり、2秒間隔でザッピングせずに)観るのは久しぶりだが、ここまで腐っていたとは。
 「自己チュー日本」というタイトルだけで見当がつく、その通りの中身。一歩も外に出ず。
 バカ。
 ディレクターの知能指数から2割引ぐらいのところに着地する予定調和の完パケプログラム。
 携帯電話、回転寿司、インターネット、カラオケが悪者になっている。
 例によって、ガングロのギャルの街録が出てくる。
 で、あざとい出来のビデオ再現ドラマ。
 あえて大意を要約するなら
「人との関わりかたを知らない若者が増えている」
「コミュニケーションを簡便化するツールは、コミュニケーション能力を貧しくする」
 ぐらいのところになるだろうか。
 あーあ。
 どうしてテレビの結論は、いつもいつもここに着地するんだろう。
 日本人のコミュニケーション能力を低下させ、思考力を奪っているものがあるのだとしたら、それは何をおいてもまず第一にあんたたちみたいなテレビ番組の存在なんじゃないのか?
 CMの合間に5分間の討論をして、ポイントポイントで笑いを取ろうとし、それでいて黄金の結論が箇条書きのフィリップフリップ(←2005年9月28日訂正)になってSE付きで出てくるみたいな、そういう文化情報番組の蔓延こそがこの国を腐らせている元凶なんじゃないのかよ? えっ?

 テレビは保守的になっているのだろうか?
 というよりも、プライムタイムにこのテの番組を観る層は、もはや初老層ばっかりなのかもしれない。
 日本のホワイトカラーのアタマの中身は、こんなものなのだろうか。
 それとも、制作側が、日本のホワイトカラーのアタマの中身をこの程度と想定したところで番組を作っているのか、でなければ、そもそも制作者のアタマの中身がこの程度なのだろうか。
 まあ、番組そのものはその日本をケナす内容になっているわけだが。
 ヘンな逆説だが、日本をケナす論説の多くは、彼らがケナしている日本の状況以上に腐っている。
 つまり、「日本人ってやだね」と言っている日本人が、最もイヤな日本人の典型として、日本中に溢れているわけだ。って、やっぱりヘンな逆説だろうか。
 ともかく
「じゃああんたらは何サマなわけ?」
 と、オレは画面に突っ込みたくなったよ。
「テレビに出ているオレたちみたいな上等な日本人と違って、テレビを観ているあんたたちみたいな一般の日本人は……」
 ってことか? オレにはそう聞こえるぞ。
 でもまあ、ここまでバカにされてそれでもテレビ観ているヤツって、やっぱり彼らの言う通り救いようがないバカなのかもしれないぞ。
 
 最近めっきりテレビを観なくなったが、それにしても、このテの、タレント文化人みたいな連中(以下参照)がのんべんだらりと井戸端会議を繰り広げてるだけのバラエティーがやけに多くないか?

 いや、彼らだって一人一人きちんと話をさせれば、そんなにバカな人たちではないのだ。
 ただ、あのテの番組では、賢い発言をするということ自体が、そもそも原理的に不可能なのだ。
 なんとなれば、彼らが事前の準備も無しに求められている5秒のコメントは、論証無しに結論だけを提示するテのもので、なおかつそれが内容として凡庸で表現として卓抜でなきゃならないわけだから。
 容易なことではないと思う。
 真摯な人間であり、同時に有効なテレビタレントであるということは、貞淑な娼婦であることと同じほどに難しい。
 もし私に依頼がきたら?
 うん。
 出演すれども発言せず。だな。
 テレビの画面の中では、黙っているヤツが一番賢いわけだし。
 でも、ブラウン管は、黙っている人間を飼っておくことができない。
 皮肉な話だ。

 ブラウン管。
 中にいる全員が喚いていないと割れてしまう狂った金魚鉢。
 ふむ。
 あの人たちは金魚なんだな。
 何を呼吸してるんだろう?
 人気? 視聴率?
 どうかな。
 軽蔑だと思うよ。

 いや、むしろ、彼らは一種の濾過装置なのかもしれない。
 何を何に濾過するのかって?
 わからないな。
 でも、ゴミ拾いだよ。いずれにしても。


8月1日 火曜日 晴れ
 朝までホームページの更新作業。
 朝の情報番組を観る。
 どの局も「キムタク、モンローと共演」とか言うニュースを大騒ぎで流している(キムタク出演のリーバイスのCMで、マリリン・モンローのフィルムを合成した手法が使われるらしいってこと)。
 テレビ局の朝および昼の情報番組は、スポーツ新聞と完全に結託している。
 そして、そのワイドショー・スポーツ新聞連合軍は、より深いところで広告代理店&芸能プロダクションと野合している。
 たとえば、キムタク主演の新作コマーシャルは必ず芸能面の記事になる。
 で、そのキムタク新作CM記事は、必ずテレビで紹介され、その話題のCMのフィルムは常に番組内で事前公開される。
 まるで、ニュースででもあるみたいに。
 でも、これ、広告だぜ。
 「独占公開」とか、「先行発表」とか、恩に着せ着せ情報を流してくれてるけど、要するにヒモ付きのコマーシャル映像じゃないか。
 カネだって流れているんだろ?
 カネが流れてないにしても、同じ穴のムジナたちの間での相互便宜供与ってことだよな?
 違うか?
 オレの考え過ぎか?
 まあいいや。

※サッカーカフェ復活
 この一週間ほどダウンしていたサッカーカフェが復活した。
 うれしい。
 つながれないでいる間、自分ながらあきれるほど強烈に淋しかった。
 単なるROMに過ぎないというのに。
 やはりアルコール依存の過去を持つ人間である私は、かなり手ひどく習慣に依存するタイプの男なのだな。

 定期巡回しているページは、いまのところ十個ぐらいだが、そういうページが更新されていないと結構がっくりする。
 困ったことだ。
 このページを定期巡回してくれている人もいくらかはいるようなので、読者の習慣を防衛するべく、こまめに更新することにしよう。
 近いうちにイラストもいくつかアップするつもりです。
 ってことで、今後ともよろしく。


8月2日 水曜日 晴れ
※宇宙に高野連の連盟旗?
 いえ、昨日のニュースなんですが、あんまりばかばかしかったので。
阪神甲子園球場に翻る日本高野連の連盟旗が、宇宙飛行士の若田光一さん(37)とともに今秋、米スペースシャトル・ディスカバリーで宇宙に旅立つことになったと、日本高野連が1日、発表した。米航空宇宙局(NASA)で訓練中の若田さんは元高校球児。自分が情熱を燃やした高校野球への恩返しと、全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高野連主催)に向けて地方大会を戦った球児への励ましの思いが込められている《後略》(Asahi.comより)
 若田さんは、浦和高校の野球部出身ということだけど、浦高ってバリバリの地方予選初戦敗退組じゃないのかなあ。
 それにしても、高野連連盟旗とは。
 何かの皮肉だろうか。
 前時代閉鎖系ムラ社会完全ドメスティックで、全体主義的かつ集団志向滅私奉公なアナクロスポーツ武道団体のシンボルを、開放的未来的かつ先進的ならびに少年の夢を乗せるはずのスペースシャトルに持ちこむのは、どう考えてもミスマッチだ。
 いっそ、坊主アタマで乗ったらどうだろう。できればユニフォームでも着て。ついでに甲子園の土の瓶詰めでも持って。で、母校の野球部に不祥事があったりして宇宙飛行自粛とか、そういう展開になれば面白いんだけど。
 まあ、私物として何を持っていくのかについては若田さん本人の趣味の部分なのであろうからして文句をつけるつもりはない。
 でも、こんなニュースをデカデカと報じないでほしいな>朝日新聞。
 朝日が報じたことで、若田さんの個人的な感傷が、なんだか利権と売名の匂いのするイヤな話題になっちまったわけですから。

 J-SKYスポーツ1にて大分VS札幌戦を観戦。
 大分、札幌ともに、やたらめったらディフェンスがカタい。
 開幕以来なんだかんだで15試合ほどJ2の試合を観たが、ようやくわかってきた。J2を乗りきるためには、なによりディフェンスの組織をガチガチに固めることが不可欠なのだ。
 では、どうしてJ2がディフェンス重視になるのか?
 と、いくつか理由は考えられるが、根本的な原因は上位チームと下位チームとの間の実力差にあると思う。

1.下位の弱小チームは、恥も外聞もない守備的戦術を取らざるを得ない。
2.と、それを攻める上位チームは、闇雲に攻撃してカウンターを食らうことを警戒するようになる
3.で、悪貨が良貨を駆逐するみたいな調子で、守備的戦術がリーグ全体に波及していく。

 イタリアのセリエAで起こっていることも基本的には同じなのだと思う。
 あのリーグも、上位のビッグクラブと下位弱小チームの間に歴然たる実力差がある。しかも、Jリーグと違って延長やVゴールが無いため、下位チームにとっての引き分けのメリットがより大きい。

 浦和もそろそろろ考え方を改めなければいけないのかもしれない。
 愚直に攻めるばかりでは、このリーグは乗りきれない。
「そんなJ2用の志の低い戦術を採用してたら昇格した後に困るんじゃないか?」
 という意見もあるだろうが、その時はその時だ。
 いつだったか一緒に名古屋戦を観戦したN村氏(J2観戦のために全国行脚をしていたFC東京サポ)は、
「J2では監督の力量がモノを言う」
 と言っていた。
 その言葉の意味がようやくわかってきた。
 つまり、J2においては、自チームの戦術を確立することよりも、相手次第で戦術をガラリと変えることの方が重要なのだ。「場当たり的」という批判を甘んじて受けながら、とにかく結果を出す。そして、その場当たり的な戦術の中でチームを成熟させて行く……容易なことではないぞ。
 昨シーズン、ぶっちぎりの1位でトップ昇格を果たした川崎フロンターレは、今季J1リーグで最下位に低迷している。
 一方、大分のアクシデントじみた敗戦で、タナボタじみたギリギリの昇格を手に入れたFC東京は、なぜかJ1の上位を確保している。
 なぜだろう。
 サッカーはなかなか奥が深い。
 こういうことは降格してみないとわからない。
 ふふふ。
 って、うれしくもないけど。

 夜、テレビをザッピング中に見覚えのある画像を発見して思わず注視。
 フジテレビ夜九時からのドラマ(「愛を下さい」)に笹塚第二保育園が出ている。
 おそらく間違いない。主人公、菅野ミホの職場である保育園のロケ現場は、私が何十回も送り迎えに行ったあの笹塚第二保育園だ。
 園庭のたたずまい、各部屋の様子、隣の図書館からの絵。間違いない。
 笹塚は、私が住んでいた頃から、なぜかテレビドラマの撮影が多い。
 たぶん、京王線がロケに寛大だからとか、制作プロダクションが近くにあるとか、色々と理由があるのだろう。
 ついつい最後までドラマを見てしまった。
 番組終了後、エンドロールを見ていると「撮影協力」のところに「下北沢南口商店街」というのが出てきた。
 うん、間違い無いな。笹塚第二保育園は、下北沢から歩いても15分ぐらいのところにある。

 ドラマそのものは、なんだかテーマが異様に古臭い気がいたします。
 辻仁成原作だとか。
 ふむ。彼の言う「文士」って、こういうことなのか?

※イラスト2点
 しばらく更新を怠っておりましたので、古いネタですが、イラストを2つ更新しました。リンクを貼っておきます。
ビルさん
森さん


8月3日 木曜日 晴れ
 昼夜逆転。
 未明、午前1時15分より3時まで浦和VS新潟戦をテレビ埼玉にて観戦して、なんとなく朝まで起きていた。
 で、昼中寝た。

ball20.gif浦和VS新潟
 3-1で勝利。事前にネットで結果を確認していたので結果よりも内容重視で、戦術と各選手の動きをチェック。 ……って、オレ、一体何者だ?
 どこの戦術専門家だ?
 まったく。これじゃ耳年増の素人評論家だぞ。
 オタク化せずに、素直に結果を喜ぶことにしよう。
 良い試合だった。
 勝った試合はすべて良い試合だ。

 夜。TBS「ZONE」清原の番組を観る。
 クサい作りのイヤな番組だが、結果的には面白かった。
 つまり、清原和博という男が、番組の演出手法のいやらしさやナレーションの白々しさを超えて魅力的だったということだ。
 清原は、長渕剛が好きなんだそうだ。
 自動車の中で、「歌詞がええんや」とか言いながら、うっとりして聴いている映像がしばらく流れた。
 好きというか、ほとんど崇拝している感じ。
 可愛いヤツだ。
 いや、長渕じゃなくて、清原が、だ。
 私自身は長淵剛は好きじゃないし、清原が絶賛していた歌もなんだか薄気味が悪くて聴いていられない。
 でも、清原は、そういうクッサい歌を何のテラいもなく絶賛している。
 目をつぶって、陶酔しながら聴いている絵柄を、無防備にカメラの前にさらしている。
 見事だ。
 趣味の悪さや判断の甘さはともかく、あの素直さは本当にみごとだ。

 サミー・ソーサに会った時のことを語る清原も良い。
「あの腕見て、オレはあかん思うたね」
 と、一もニもなく脱帽している。
 で、トレーニングによる肉体改造を決意したんだそうだ。
 なんという素直さ。
 ヒクソン・グレーシーに対するミーハー的な憧れっぷりもほほえましい。今年、舟木戦の翌日だかに会う機会があったんだそうだが、その経験を宝物のように大切にしている。そして
「ヒクソンは、なんかオーラ出とったなあ」
「ハートや言うとったよ。ヒクソンは」
 と、ヒクソンの平凡な言葉に感動し
「Strong mind,Strong life」
 だとかいう当たり前な言葉を帽子に書いてもらって、励みにしている。
 ガキなんだろうか?
 ともあれ、この男はこんなに無垢で良いのかというくらい、あっさりと感動してしまう。
 プロのアスリートとして、清原の持っているこの素直さは、あるいは諸刃の刃なのかもしれない。
 が、ヘンにクレバーな選手ばかりが多くなっているプロスポーツ界にあって、貴重な選手だと思う。
 頑張ってほしい。
 ま、こういうふうに簡単に感動する男は、感動してもすぐに飽きちゃうのかもしれないけど。

 武田の部分(サッカーのタケダ)は、ダメだった。
 いかに演出をほどこしたところで、素材の魅力を上回るドキュメンタリーを作ることはできないといったところか。
 武田のひたむきな挑戦……か。
 コメントは控えておく。
 人はみかけによらないということもあり得るわけだし。
 

8月4日 金曜日 晴れ
 朝、NHKのテレビニュースを見ていたら、「JR赤羽駅を拠点に組織的におやじ狩りなどの恐喝やひったくりを働いていた少年グループが逮捕された」というニュースをやっていた。現行犯で逮捕された少年たちは、会社員(だったと思う)に後ろからいきなり飛び蹴りをくらわせてカネを奪おうとしたところを捕まったらしい。
 これまでに届け出られた被害件数と総額は、それぞれ、十?件、七十?万円(正確に覚えてない)だとか。
 ネットの新聞ページを一通り当たってみたが、この件に関するニュースは載っていなかった。
 関東ローカルのニュースだったのだろうか。まあ、被害総額七十万円程度だし。

 それにしてもウチの駅を拠点にそんなグループがあったとは。
 最近、駅付近にヤバそうな若い連中がタムロっている感じはあった。でも、私自身は、いまに始まったことでもないのでたいして気にしていなかった。そもそも、私がティーンエイジャーだった頃からこのあたりは一貫して風紀の良くない場所だったわけだから。
 ただ、ここ数年の駅前再開発と、駅設備のリニューアル(今年の春に完成した)のおかげで、タムロしやすくなったということはあるかもしれない。
 池袋の西口なんかも再開発できれいになって以来、著しく風紀が悪くなっている。
 結局、非行少年諸君も、あんまり汚いところにはタマりたくないということなのだろう。
 池袋東口地下道、新宿駅南口地下道、上野駅地下鉄通路なども同じだ。リニューアルして清潔にしたと思ったら瞬く間にホームレスのたまり場になった。
 ヘタに町並みを整備したりするとホームレスやチンピラがたまる。
 うむ。
 ホームレスの皆さんも、チンピラ君たちもみんなホントはきれい好きなんですね。
 良い話だなあ。

 このページを読んでいる他府県の方々が「なるほど赤羽は物騒な町なのか」と思うといけないので、ちょっと補足しておきます。
 大丈夫。たいていの人にとって、赤羽は安全な町です。
 少なくとも私は安全だ。
 東京が弱肉強食のサバンナで、オヤジ狩りの連中がハイエナだというのはまあ言えるのかもしれない。
 でも、オレは狙われない。
 強そうだから?
 いいえ、金を持っていそうに見えないからです。
 サバンナでも、狙われるのは群れからはぐれたシマウマだとか、ガゼルの子供だとか、年を取ったヌーだとか、いずれにしても「おいしそうな」獲物ということになっている。
 私のようなガラガラヘビは、あんまり彼らの食欲をそそらないのですね。
 赤羽サバンナのハイエナは、背広を狙う。
 カネの点もさることながら、彼らには背広の酔っ払いみたいなもの(それも南口のラブラブ街に出没するテの阿呆)に対する本能的な敵意がある。
 あと、老婦人もよく狙われる。
 いい気になって酔っ払ってやがるオヤジ。
 カネを持ってそうな気取ったババア。
 女連れで調子コイてる小僧。
 と、一応、カネをムシってもなるべく胸が痛まない相手からムシることにしてるわけですよ。彼らとしても。
 私なんぞは
「あっち行けよ、クソオヤジ」
 ってなもんでしょう。で、そこで
「なんだね? キミたちは」
 なんて、カッコつけたりしなきゃ絶対安全だ。
  1. ムシりやすさ
  2. ムシった場合のアガリのデカさ
  3. ムシった後の痛快さ
 が、被害者の三要素だとすると、私は、aの要素にしか該当しない。ほぼ安全。たいしてありがたくもないが。

 ところで、
「ハイエナはライオンのおこぼれを食べてるだけなんじゃないのか?」
 と言う人があるかもしれませんが、そりゃ違います。
 ハイエナというのは、あれでなかなか優秀なハンターでして、自力で獲物を捕らえる場合が多いのです。
 おこぼれについて言うなら、ハイエナがライオンの食べ残しを食べることより、ライオンがハイエナの獲物を横取りにすることの方が多いんだそうですよ。
 何が言いたいのかって?
 つまり、ライオンにしたところで、強いからって気高いわけでもない、と。
 腕力にモノを言わせて、準構成員の上前をハネたりしてるわけだから。
 お前は人権派かって?
 違うよ。
 ガゼルにしたって心優しいから食われてるわけじゃない。
 単に弱いだけだ。
 で、弱いもんだから群れる。
「お前は何様だ? 高い木の上からすべてを見下ろしているフクロウか何かか?」
 うん。
 食ってるのはネズミと芋虫。
 しかも不眠症。 
 ともだちもいない。


8月5日 土曜日 晴れ一時雷雨
 昼過ぎまで寝る。
 昨日寝しなにオヤジ狩りの話を書いたせいなのか、リンチされる夢を見た。
 暴力の記憶は、思わぬ時に出てくる。
 まったく。

 大学生だった頃、赤羽でバッタリ会った中学の同級生連中と飲んだことがある。
 その時のメンバーは、私以外全員高卒および中卒だった。
 で、案の定、私はお客さん扱いになった。
「お前はイイ子だったからな」
「優等生だし」
「ワセダだもんな」
「オレなんかは、先公にニラまれてたし」
 おい、冗談じゃないぞ。
 私はムキになって反論した。
 オレは少なくとも300発は殴られてるぞ。忘れたのか? あのO崎のバカ野郎に誰よりもたくさん殴られたのは、ほかならぬこのオレなんだぞ。
 彼らの解釈は違っていた。
「結局お前はO崎のお気に入りだったんだよ」
「そうだよ。なんだかんだ言って可愛がられてたんだよ」
 彼らは、あろうことか、なにかにつけて殴られる私の立場をうらやんでいたようなのだ。
 まあ、確かに教師に無視されて、無き者のように扱われることに比べれば、殴られる方が幾分かはマシなのかもしれない。それに、殴った後にちょっと後悔してフォローする時のO崎は、他の生徒から見れば、私を可愛がっているみたいに見えたかもしれない。
 でも、納得できないぞ、オレは。
 だって、殴られる度にホントに口の中が切れたりしてたんだし、足払いを食らった時なんかは、学生服のカラーでコスれた首に何日も消えないミミズ腫れができたんだから。
 私は教師にとって殴りやすい生徒だった、と、それだけの話なのだ。
  1. 殴っても逆切れして向かって来たりしない
  2. 殴っても根に持たない
  3. 仮に向かって来たとしてもコワくない
  4. 殴った場合に他の生徒への影響力が大きい
 つまり、ガラが小さくて、なおかつ勉強ができるわりに素行に難のある生徒であった私は、教師が誰かを殴って教室を「シメる」時の格好の標的になっていたわけだ。
 事実、私が手ひどく殴られると、教室は静まり返り、以後の授業は粛々と進んだ。
 私はといえば、じきに殴られることに慣れた。
 ついには、「なぐられてもケロリとしている」ということを自分の肝っ玉のデカさだと思いこむ(ついでに周囲に印象付ける)ようにさえなった。
 っていうか、そうとでも考えないととても耐えられなかったのだよ。
 しかしながら、それでもやはり暴力は心に痛手を残していたようで、だからこそ私はこんなクソ暑い昼間にフクロにされている夢で目を覚またりしているわけです。
 まったく。

 さて、その飲み会では、私は「優等生」で「先生のお気に入り」ということにされた。
 これだけでも十分に屈辱的なのに、彼らは私を「いじめた」と言った。
 おい、いいかげんにしてくれよ。いつお前らがオレをいじめたんだ?
 しかし、そのM本というデブが言うには、
「ほら、学校の帰りに犬のクソ踏ませたりしただろ」
 ってなことになっている。
 違うよ。
 あれは、下校の途中にじゃんけんで負けたヤツが全員のカバンを持つという遊びのバリエーションの中で、オレが何連敗かして犬のクソを踏むハメになったってだけの話じゃないか。
 まったく。
 彼らのアタマの中では、勉強の出来るヤツは、ガリ勉の良い子ぶりっ子のいじめられっ子ってことにしとかないと胸糞が悪いのだろうか。
 そうしとかないと、自分のプライドを維持できないのか?
 それとも、おまえの記憶の中で、おまえは、「昔はずいぶんヤンチャをやったぜ」みたいなことになってるのか?
 おい、M本よ。
 オレがO崎にケチョンケチョンに殴られてる間、下向いて青くなってたのは誰だ?
 お前じゃないのか?

 午後、妻子帰還。独身生活は二週間にて終了。
肩の荷の 重さ夏菓子 水入らず
 といったところか。
ball20.gif横浜FマリノスVS鹿島アントラーズ
 NHK衛星第一にて生観戦。
 両チームとも気合がはいっていて攻守ともに迫力があった。
 中盤はFマリがおおむね支配していたものの、展開は互角。鹿島のカウンターは2トップにスピードがあるのでコワい。
 柳沢→平瀬とわたった鹿島の得点はツボにはまったカウンターだった。
 対して、マリノスはゴール前まで幾度となく攻めこむものの、左右から上げるクロスがことごとくはね返される。鹿島の最終ラインはとにかくヘッドが強い。
 結局、エジミウソンが混戦から小ずるく決めて同点のまま延長引き分け。
 モトやんはなかなか頑張っていたが、もう少しのところで決められなかった。ヤナギが残っていれば……

ball20.gifベガルタ仙台VS浦和レッズ。
 午後10時よりJスカイスポーツ1の録画放送を録画しつつ確認。
 結果を知っていた(我慢できずにネットを見てしまった)せいか、気持ちが盛り上がらなかった。
 いや、結果がどっちに転んだのであれ、横浜VS鹿島の試合と比べると、サッカーのレベルそのものが著しく低い。
 気付いた点。

 深夜、スポーツニュースをハシゴしていると、日テレの「スポーツうるぐす」が五輪代表の面々のランニング映像とトルシエの顔アップを流しつつ「このあとトルシエが……」というテロップ。
「おお!」
 と思ってコマーシャル明けを待つ。
 と、エンドロールを流しながら「来週はトルシエジャパンの……」とかいう予告を告知してあっさり番組終了。この間約十五秒。
 この番組に限った話ではないが、民放がコマーシャル入り前に流す予告テロップはほとんどすべてペテンだ。
 あいつらには何の誇りもないんだな。

 寝よう。
 明日から軽井沢だ