12月5日 日曜日 晴れ
 トヨタカップの視聴率は11%にとどまった(関東地区)のだそうだ。
 意外。
 サッカーって、そんなにマイナーだったのか?
 ウラのバレーボールは13%だったそうだ。
 で、昨日のJリーグチャンピオンシップは、5.6%(関東地区)だと。
 デーゲームだからということもあるが。NHKの総合で放送してもこんなものなのか?
 がっくり。


12月6日 月曜日 晴れ
 打ち合わせ。ベースボールの原稿。電話。また電話。電話。
 ここ半月、ほとほと困っている。
 詳しくは書かない。
 ともかく、私は人に助言を提供できるような人間ではない。
 溺れる者は藁をもつかむ。
 なるほどその通りなのだろう。
 しかし、つかまれた藁の立場についてキミたちは一度でも考えたことがあるのか?


12月7日 火曜日 晴れ
 プレミアリーグを観る。リバプールVSシェフィールド・ウェンズデー。4-1。オーウェンも良いが、トンプソンというオーウェンによく似た選手が大変に良かった。


12月8日 水曜日 晴れ
 原稿執筆。巣鴨回避。
 電話は暴力だと思う。
 電話の暴力は、耳から直接脳味噌に届く。
 私が電子メールを愛するのは、たぶん電話神経症だからだ。
 いや、仕事の話をしているのではない。
 いかに暴力的であっても、仕事の電話は受けて立たねばならないものだし、それに、仕事上の暴力は、最終的にはすべて仕事で解決できるものだ。
 そう、私は仕事に対しては誠実な男なのだ。不器用なほどに。

 問題は、プライバシーという人間性のゴミ溜めの中にある。
 電話線は、人間の心を無遠慮に運んでくる。
 自分以外の人間に対して誠実であろうとつとめることは、とてつもない疲労を伴う作業だ。
「うるせえな」
 と言わないでおくことは。


12月9日 木曜日 晴れ
 慈恵医大病院。
 えらく混んでいた。
 院外処方箋で薬局待ちがなかったのが、不幸中の幸い。
 午後、スキャナを購入。
 夕刻、打ち合わせ。
 電話。電話。電話。
 おい、オレは告解室の司祭じゃないぞ。
 ゲロならほかで吐いてくれよ。
 毎年、この時期は忙しい。


12月10日 金曜日 晴れ
 疲労困憊。
 ボブ・ディランが言っていた。
「オレの知ったことじゃないってことがどうしてわからないんだ?」
 ボビー。
 キミは勘違いをしている。
 他人の話に耳を傾けるのは、興味や関心の問題ではなくて、礼儀の問題なんだよ。
 ぼくだって、他人のプライバシーには興味がない。
 まして、心なんてまるで知りたくもない。
 でも、ぼくは一応返事をするよ。耳は傾けないけどね。
 ボビー。
 人間の性質の中で、礼儀より美しいものはない。
 かんがえてもみたまえ。心のきれいさでは、ぼくたちは到底犬猫にかなわない。
 礼儀さえ正しければ、人間の中身なんてどうでもいいんだ。
 そうは思わないか?

 夕刻、「現代」のための座談会。丸の内ホテルは、地方都市にある古い観光旅館みたいだ。9階で客室フロアに迷い込んで、ちょっと旅愁みたいなものを味わった。
 旅愁。
 くだらねえ。
 旅行者の感傷はニセモノだ。
 感傷だけではない。旅行者は、感情から人格から立ち居振舞いに至るまでのすべてが作り物なのだ。
 一人旅は、だから、一人芝居みたいなものだ。
 というよりも、むしろ反作用なのかもしれない。
 旅先で善良な男は、自分の町ではたぶん悪党で、旅先で気前の良い女は、どうしようもないケチで、旅先で多感な少女は、故郷では無神経だ……と、断言するのはやめておく。
 夜、帰宅。
 人は、時に他人にならなければ生きていけない。
 酒中別人。
 酔っ払いは分解する。
 ……と言ったのは誰だったか。
 酒をやめたオレは、旅に出るべきだろうか。
 帰ってこなくても良いのなら行かないでもない。
 


12月11日 土曜日 晴れ
ball20.gifJリーグチャンピオンシップ第二戦:清水VS磐田
 テレビ観戦。


 ところがこれでは勝負がつかない。ヘンなルールのせいだ。
 で、PK戦の末、磐田が勝利(清水はサントスとファビーニョが外す)。
 すっきりしない。
 どうして世界中でやっているホーム&アウェーのルール(アウェー戦の得点を2倍に勘定する総得点による勝敗。同点の場合は二戦目の後に延長)を適用しないんだろう。
 Jリーグのルールは発足当初からなんだかおかしい。

 ひどい一週間だった。
 誰かに当り散らしたいのはヤマヤマだが、そういうわけにはいかない。
 人々は私が猫撫で声を出さないだけで傷ついてしまう。
 半熟の腐った卵みたいに壊れやすい神経。
 ゼラチン質の心。
 徴兵制が必要なのかもしれない。