10月3日 日曜日 晴れ
 運動会。
 臨界騒ぎにともなう徹夜の影響で元気なし。

 書けないでいる原稿にも困っている。
 尾形亀之助だとかいう詩人についてなのだが、どうやらこの人は私のツボを突いたようだ。

 つまり、反吐が出るほど嫌いなんだな、このテの自意識過剰の無能力者は。

 この時期の詩人というのはどうしようもない。
 蛆虫が勝手に自滅したんだから、放っておけばいいのに。
 いまさら何のつもりでこんなものの死体を掘り返すのか。

 原稿を引き受けたオレもうかつだった。
 学生の時以来、この種の自己憐憫モノは、極力避けてきたはずなのに。  あんまり長い間触らないできたから、自分がどんなにこいつらを嫌いだったか忘れていたようだ。
 なめくじが鏡を見て
 おのれの醜さに汗をかいて
 その汗の塩分でもって溶けてなくなりました

 って、それだけの話なのに、なにをいまさらこんななめくじの死体を……

 寝よう。


10月4日 月曜日 晴れ
 涼しい。
 銭湯に行った。
 亀之助を読む。
 死んでて良かった。
 生きてたらオレが殺さねばならないところだった。


10月5日 火曜日 晴れ
 蟄居。
 臨界疲れがとれない。
※西暦2千年に2千円札発行
 景気対策か?
 にしても、キリスト教由来の千年紀を無批判に受け入れて、あまつさえその記念事業に国家が関与するのはいかがなものか。
 神社本庁とかは憲法違反を叫ばなくていいのか?
 公明党も黙ってていいのかよ。
 まあ憲法うんぬんはどうでもいいとしても、オブチのミレニアムだなんて、いかにも田舎くさい。
 はっきり言って私は恥ずかしい。
 脱亜入欧はサッカーだけにしてくれ。
 国家として西暦をそこまで重視するんなら、その前にこの「平成」だとかいう気持ちの悪い元号をなんとかしてくれよ。気持ち悪いったらありゃしないんだから。
 元号にこだわるんなら、いっそ暦年も「皇紀」で統一したらどうだ?
 その方が首尾一貫するってもんじゃないか。
 皇紀2660年を祝して2660円札を発行。
 国民の計算能力向上に寄与すること請け合いだぜ。
 

10月6日 水曜日 晴れ
 巣鴨。
ball20.gifナビスコカップ準決勝第2戦 鹿島 VS FC東京
 1-1の引き分けだったが、第一戦がアントラーズの2-0だったので、トーナメントの勝者はアントラーズということになった。
 アントラーズの貫禄勝ちとするのが妥当な線だろう。オリンピック代表に6人もメンバーを取られてなおチーム力が落ちていないあたりはさすがだ。
 休まずに攻めるFC東京の必死さは見事だったが、うまくいなされていた。
 室井は埼玉出身だということだが、レッズにくれないだろうか。

 それにしてもウィークデーのゲームに四万人以上もはいったのには驚いた。
 噂ではFC東京が招待券を大量にバラまいたんだそうだが……
 マジーニョはスピードこそないがキープ力抜群。
 こういう選手がいるともう一人のFWは楽だ。

 もうひとつの名古屋VS柏戦は、NHKのBSで放送するはずだと思って録画しておいたのだが、再生してみると大リーグのプレーオフ(吉井が投げたメッツの試合)をやっている。
 BSだけは裏切らないと思っていたのに。
 民放は相変わらずソーサとマグワイヤのホームラン競争を追っかけてる(もう決まったんだっけ?)し。
 結局、放送現場にいる人間にとっての「国際」「世界」「本場」っていうのは、徹頭徹尾アメリカなんだな。


10月7日 木曜日 雨
 蟄居。
 なんということもなくネットサーフィン。
 いや、「サーフィン」というほどアクティブに動いたわけではない。「ドリフト」(漂流)と言うべきか。
 芸能関係やゲーム関係の掲示板を見ていると、若い連中の遠慮の無い発言が面白い。
 実生活でここまで口が悪いのかどうかは知らないが、少なくともネット上での彼らは、見事なばかりに辛辣だ。
 素晴らしいことだと思う。
 おそらく、ネットワーカーは、幾多の掲示板に出入りしているうちに、自然とこのテの論争技術(とそれ以前の罵倒テクニック)を身につけるのだろう。
 確かに、掲示板で展開されている論争の多くは低劣なものだし、下品と言えば下品だ。些末な揚げ足取りや議論のための議論に終始している場合も多い。
 筑紫哲哉が「トイレの落書き」と言うのもむべなるかな、である。
 が、言葉を操って議論を運ぶ人間である以上、プロであれアマチュアであれ、一定の論争技術は身につけていてしかるべきであり、その技術には当然、反則技も含まれる。
 関節技、目潰し、金的蹴り……こういうことは若いうちに身につけておいた方が良い。

 筑紫さんが属していたような官僚的大組織では、ジャーナリスト心得の第一条は失点をしないことだったのかもしれない。
「先生ぃー、コバヤシ君が髪の毛をひっぱるんですぅー」
 と泣き声を上げれば、誰かが助けてくれたのかもしれない。
 が、現実の言葉のジャングルには、レフェリーもいないし、記者クラブもない。
「難しい問題です」
 なんていう語尾は、誰も許しくれない。
「素直に『わかんねえ』って言えよ、このタコ」
 ネットを走り回る言語暴走族諸君よ、忍耐力や協調性ばかりを珍重し、表現力や自己主張の能力をスポイルしがちなこの日本の腐った現状を、ぜひ打破してほしい。
 管理調整能力以外に何の能力も持たないタイプの有能さには、カオスをぶつけてやるべきだ。
「うぜえんだよ」
「き、キミねえ、人と話をするためには、まず話し方のルールを……」
「だからそのルールってのがうざいって言ってるワケなの、オレは」
「し、しかし……」
「ルールを守らなきゃいけないっていうルールがあるのか?」
 どんどんやってほしい。
 ゆくゆくは学級崩壊をオフィス崩壊に持って行って、この国の秩序感覚そのものを根底からぶち壊してくれるとありがたい。

 学級崩壊?
 いいじゃないか。大いに崩壊してほしいもんだね。
 学級学級って、あんたたちは学級秩序の維持こそが学校運営の最終目標だみたいに思ってるみたいだけどそんなのはオレらには関係ないよ。
 それに「学級」は英語で言えば「クラス」だぜ。で、「クラス」は、翻訳すれば「階級」だ。ってことは、こんなものは壊れるんなら壊れてしまってかまわんわけだよ。
 つまり、階級崩壊だな。
 冗談はともかく(←うわっ、卑怯な話題転換)、掲示板を覗いていてあらためて気づいたのは、若い連中の間で、喫煙者がかなり決定的に嫌われているということだ。
 まあ、煙なんてものは、ただでさえロクなもんじゃない。まして他人の吐き出す煙なわけだから、そりゃ不快でしょう。嫌われて当然といえば当然だ。が、それにしても、その嫌われ方の質にちょっとショックを受けたわけですね、あたしは。
 「不健康だ」「マナー違反だ」式の昔ながらの批判は、確かにその通りだしそれはそれでこっちとしても真摯に受け止めるつもりでいるのだが、最近の喫煙者批判は、なんというのかちょっと性質が違うのである。
 つまり、「みっともない」「ダサい」「バカそう」「オヤジくさい」「きったねえ」「クサい」「ゲロ出そう」という感じで、喫煙者を忌避しているわけです。
 うわあ。
 ですね、一喫煙オヤジとしては。
 「不健康だ」といわれるのは、先刻承知だけど、「かっこ悪い」と思われていると思うと、やっぱりちょっとがっかりします。
 そういえば、最近のテレビや映画で、二枚目の主人公がタバコ吸ってる場面なんてまるで見ないもんなあ。昔は、「太陽に吼えろ」の刑事さんは、全員タバコ吸ってたけど、最近の刑事モノじゃ、むしろタバコは犯人の凶悪さとバカさを示す記号になってるし。
 まあ、オレの場合、嫌煙派とか愛煙家とかいった旗幟鮮明な方向じゃなくて、「国策ドラッグ企業JT打倒を志向する憎煙ニコチン中毒者」というちょっとわかりにくい立場なんでゴニョゴニョ……


10月8日 金曜日 曇り
 おっと、ジョン・レノンの誕生日だ。
 生きていれば59歳ということになる。
 いいかげんに忘れてあげよう。
Please don't wake me.
No,don't shake me.
Leave me where I am.
I'm only sleeping.
 とあいつは言っていたはずだ。
 ついでに、ディランのことも忘れてあげよう。
It's allright Ma,I'm only bleeding.
 おっけー。
 だいじょうぶだ。


10月9日 土曜日 晴れ
 念のために、昨日引用した歌の出典を示す。
 ジョンの台詞は"I'm only sleeping"(「リボルバー」より)からの引用。
 意味は
起こさないでくれ
なあ
ほっといてくれよ
オレは寝てるだけなんだから
 ってところか。
 ディランの歌は”It's allright Ma"
 訳詞は、まあ文字通りだけど、
だいじょうぶだよママ、血まみれなだけさ
 ってとこです。
ball20.gifオリンピック最終予選カザフスタンVS日本
 BS1を録画しつつTBSで生観戦。おまけに音声はニッポン放送のインターネット中継を流しておいた。
 インターネット中継は、画面と一緒だと10秒ほどのタイムラグ(バッファリングのため?)が気になってちょっと使えない。やっぱり職場でこっそり聴くためのメディアかもしれない。
 試合の方は、2-0で勝利。得点は中田の右足ミドルと、稲本(中田のCKを右足ボレーでループ気味に決める!)。
 ピッチが最悪だった。デコボコのドロドロ。それでも中田は浮きダマを器用に扱って正確にコントロールしていた。
 ボディバランス、ボールコントロール、運動量、フィジカル、戦術眼、すべてがワンランク違っていた。
 日本にいた時から良い選手ではあったが、こんなに凄い選手ではなかった。やはり若い選手は海外に修行に出した方が良いってことだろう。
 その他、感想
 明日の見出しは中田一色だろう。
 スポーツ新聞は「中田ジャパン」みたいなものの観方しかできない。
 「指令塔」とか。
 っていうか、個人名をアタマに持ってこないと見出しが打てないんだな。
 いいかげんに勉強してくれよ。
 野球じゃないんだから。